最近、拙者の社会の窓は開いたままだ。どのくらい開いているかというと、全開だ。ガッツリ開いている。しかし拙者が自分で開いているわけではなく、いつの間にか開いている。拙者が尿意を催してトイレに入り、社会の窓に手をやると開いている。あらあらやだわ、と用を足した後に社会の窓を閉めて、次にトイレに入るとまた開いている。これは小人のせいだ、と普通の人ならそう言うのだろうが、拙者はこう思う。妖精のせいだ、と。二次元美少女な妖精さんがこっそり拙者の社会の窓を開いて、蒸れるんじゃないよ、いつでも大きい男になれよ、と拙者のためを思って開いてくれていたらいいな、と拙者は思うのである。では拙者がこの数日間、開いた社会の窓の隙間から何を見たのかを知ってもらおうと思う。
土曜日。拙者はメイドさんだった。某F君の誘いにより、今の会社に飛び入りした拙者は事務所兼社長の自宅に転がり込んだ。拙者ホームレスである。なので当然拙者は社長に尽くす。社長はゴミを捨てないので拙者が捨てる。社長はゴミを机の上にすべて放り投げるので拙者が片付ける。社員、アルバイト一同ゴミを放り投げるので拙者が片付ける。掃除専門のメイドさんである。料理もしようかと思ったがコンロがない。ガスコンロが設置されていなかった。しかし拙者本当は料理なんてできないのでホッと一安心である。当然社会の窓は開いている。
土曜日。昼に引越し業者が来た。事務所が渋谷に移転するのである。会社の荷物をまとめて業者に託すと事務所は事務所でなく、ただの社長の自宅になってしまった。拙者これからは「今会社に寝泊りしててさー」などとかっこいいことは言えず、「社長の家に転がり込んでるだわ…」と言わなければいけない。社会の窓も開いている。業者に託した荷物を追って一路渋谷に一直線。新しい事務所は渋谷のど真ん中であった。想像以上に空気が薄い。どのくらい薄いかというと、富士山くらいだと思っていたら成層圏だったくらい薄い。そりゃあ社会の窓も開く。秋葉原の濃い空気を懐かしみつつ、事務所を堪能する。配線関係は社長にまかせて拙者とF君はお買い物。ここらへんは省略。
土曜日。夕方からMoEの連中五、六人と飲み会である。
詳しくはここを見て欲しい。社会のクズ同士友好を深めるのがオフ会だと思っていたのだが、奴らは普通に社会人なので拙者気後れして少し遅刻していった。どこかの暗使マンが寝坊とか書いていた気がするが、奴には菊の門にネギをぶちこんでやることにする。社会の窓は開きっぱなしだ。会場は愛しの秋葉原。清涼な瘴気を胸一杯に吸い込みつつ、ヨチヨチ歩きで居酒屋に飛び込むと何故か十人以上いた。社会の窓から帰りたくなった。しかしこんなところでへこたれるわけにはいかない、と飲み会に参加。しかしこやつら全員プレイしているサーバーが違った。窓から飛び降りて帰りたくなった。数少ない知り合いであるマサオさんに話しかけるも彼は畳の目を数えるのに夢中だったし、カズオ兄さんは天井の節目を数えるのに夢中で何も答えてくれない。ダイスちんは拙者の尻の皺の数を数えていた。拙者端っこで体育座りをしていじけていたので参加者の中には覚えていない人もいるだろうが、それもこれもみんな七式さんが悪いのである。拙者悪くない。社会の窓もそう言っている。
土曜日。カラオケにいった。色々歌った。マサオさんはプロなんだから逆立ちしながら歌うのが筋だろうと思った。
日付は日曜日。三鷹に帰ったら拉致られて飲みにいった。飲み会で飲んだサワー一杯とここで飲んだ杏露酒一杯で吐いた。社会の窓も開いていた。
日付は日曜日。家に帰るとケイオーさんの友人が来ていた。みんなで腕相撲大会になった。拙者、ビリから二番目であった。女の子には全力で挑んだ。大人気なかったと思う。
日付は日曜日。寝ようと思ったら邪魔された。布団で簀巻きにされた。布団ごと持ち上げられた。社会の窓が大きく開いた。これはきっと四次元ポケットなんだと確信して、次の日に手をつっこんでみたがお稲荷さんが二個あるだけであった。
今、トイレにいったら社会の窓が開いていた。落ち着いて閉めて戻ってきたが、やはり開いていた。これは二次元美少女の妖精を探さねば解決しないと思う。これから妖精探しの旅に出ますので、当分blogは更新できないと思います。